じゃがいものお話】 

 北海道産のじゃがいもと言えば「男爵」を思いつく人も多いと思いますが、弊店では「男爵」のほかに「きたあかり」、「メ−クイ−ン」という品種を取り扱っています。では、これらの品種の違いとは、いったいどこなのでしょうか?さっそく下の表で見てみよう!!


男爵 きたあかり メ−クイ−ン
外観 丸くて白っぽい
くぼみが多い
下の写真を見て!
丸くて形は男爵に似ているけど、栗じゃがといわれるぐらい表面は黄色っぽい。下の写真を見て!
長丸い卵型
くぼみが少ない
正統派じゃがいもの味。
粉っぽくて蒸かすととっても”ほくほく”している。
ほくほく感は、男爵とメ−クインの中間。とにかく甘みが特徴的。 肉質がきめ細かく少々粘り気がある
おすすめ料理 ・蒸かしてそのまま
・ポテトサラダ
・ポタ−ジュス−プ
・ポテトグラタン・コロッケ
・カレ−
・煮物
↓おいしいポテトグラタン♪
左の2個が男爵です。 左上の1個が男爵です。
■ おいしい「じゃがいも」の選び方
 一般的には、皮が薄くてシワのないものといわれますが、形がふっくら(上左の写真を
みてみてください)としていて重量感のあること、表面がしっかり色づいていることが
ポイントです。大きさは、大きいものの方が価格は高めですが、北海道産は適度な
大きさ(LM〜2L)
でどれもおいしいです。また、それ以上(3L)の大きさだとス(真ん
中に隙間ができる)が入る場合が多くなります。
 
■ 「じゃがいも」の旬
 北海道産のじゃがいもは春先に種を蒔いて夏から秋に収穫され、それ以降翌年まで
貯蔵されることになります。旬という点では、生産/貯蔵方法の進歩によって本格的な
収穫が始まる9月頃〜翌年3月頃が一般的でしょうか。これ以降のじゃがいもは、暖かさ
でどうしても芽が出やすくなるので保存期間が短くなってしまいます。
 ところが、
実はじゃがいもが一番美味しい時期というのは、保存期間中にでんぷんの糖化
作用によって糖度がグ〜ンとアップする3月〜4月頃だと思います。
長期保存には適しま
せんが、「隠れた旬」のこの時期のじゃがいもを一度お試しください。
■ ご家庭での保存方法
 風通しの良い日陰にバスケットなど通気性の良い容器に入れておくのが良いですね。
 その中に1個りんごを入れておくと芽が出にくくなります。
■ 栄養価について
 じゃがいもの主な成分はでんぷんですが、ビタミンやカリウムが豊富に含まれています。
 特にじゃがいものビタミンは加熱した状態で生トマトの60%以上も含まれているように、
加熱しても壊れないのが特徴です。
 では、じゃがいもの栄養について少々詳しく見てみましょう。

【じゃがいものエネルギ−】
 じゃがいも(茹でた状態)は、100gあたり約73kcalなので、ご飯(約168kcal)の半分
以下しかありません。また、脂質もほとんどありませんし、たんぱく質もご飯の約半分
なので、まさに
ダイエットには効果的ですね。

【食物繊維】
 じゃがいもの食物繊維は、100gあたり約1.6g含まれており、これはご飯の約5倍にも
なります。食物繊維には、便秘を解消する作用のほかに
血液中のコレステロールを低
下させる
作用や血糖値をコントロールする働きもあります。

【カリウム】
 じゃがいもの栄養素の中で、特に多く含まれるものの1つにカリウムがあげられます。
じゃがいも(茹でた状態)に含まれるカリウムは100gあたり約340mgと、ご飯の約29mgに
比べて非常に多いことがわかります。カリウムには
血圧を下げる働きがあり肉類のつけ
あわせに最適です。レストランなどでステ−キのつけあわせに数切れのポテトがついて
いる理由もここにあります。高血圧が気になる方は、ぜひじゃがいもをたくさん摂取して
くださいね。

【ビタミン】
 ビタミンB1、B2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンCと各種ビタミンが幅広く含まれて
いますが、以下にそのうちのいくつかについて詳しくご紹介します。

(1)ビタミンB1(チアミン)
 糖質、アミノ酸の代謝を促進する効果があり、欠乏症としては、脚気や食欲不振等が
あります。じゃがいも(茹でた状態)には、ご飯の約3倍含まれています。

(2)ビタミンB2(リボフラビン)
 脂質、アミノ酸、炭水化物など殆どの栄養素の代謝を促進する効果があり、欠乏症と
しては、眼球炎、皮膚炎、小児の成長障害等があります。
発育盛りのお子様には特に
必要
ですね。じゃがいも(茹でた状態)には、ご飯の約3倍含まれています。

(3)パントテン酸
 糖及び脂肪酸の代謝を促進する効果があります。また、善玉コレステロールの増加や
副腎の強化でストレスにも強くなります。欠乏症としては、成長障害、皮膚炎、神経障害、
動脈硬化等があります。じゃがいも(茹でた状態)には、ご飯の約1.5倍含まれています。

(4)ビタミンC(アスコルビン酸)
 ビタミンCには解毒作用、
細胞組織の再生作用(美容効果)、免疫力の増強作用
(風邪にかかりにくい)
、歯肉炎・貧血防止など多様な効能があります。
 じゃがいも(茹でた状態)には生レモンの約1/5、みかんの約3/5、メロンと同等、りんご
の約5倍も含まれています。
 また、
じゃがいものビタミンCには、でん粉に守られているので加熱調理しても減耗しにくい
という特徴があります。例をあげると、じゃがいもには(100gあたり)ビタミンCが、生の状態で
約35mg含まれており、茹でても約21mgと約60%にしか低下しませんが、にんじんの場合は
生の状態で約22mgあったものが、茹でると約2mgと約10%にまで低下してしまいます。
つまり、ビタミンC摂取という点では、茹でたジャガイモ=生のニンジンということになります。


【番外編:じゃがいもに生成されるソラニン】
 じゃがいもは、光に当たると緑化しますが、これは表皮近くに葉緑素が生成してしまう
ためであり苦みを伴うソラニンという有毒物質が生じています。
 このソラニンはジャガイモから伸びた芽にも多く含まれています。
 したがって、ソラニンを生じさせない、あるいは摂取しないために以下の点に気をつけ
てください。
  ・光に当たらないように冷暗所で貯蔵する。
  ・芽が伸びた場合、芽をしっかり除去する。
  ・緑化した部位は厚めに皮をむく。


■ じゃがいもの歴史
 日本には、慶長年間(1596〜1614年)にオランダ人によって長崎に持ち込まれました。
一説によると、慶長3年(1598年)、ジャワ島のジャガトラ港からやって来たオランダの船で、
長崎の平戸に伝えられました。ジャガトラ港から来たので、ジャガトライモと呼ばれ、それが
訛ってジャガタライモと呼ばれ、さらに「ジャガイモ」となりました。また別に、当時の日本では
ジャワのことをジャガタラと呼んでおりこれに由来するという説もあるようです。
 じゃがいもの特徴として暴風や低温などの厳しい気象条件でも生育することがあげられます。
 冷害で米麦が凶作の年にも安定した収穫があり、食糧備蓄作物として適していることが
広まると、気象災害の頻発する地域への栽培が勧奨される様になっていきました。
 では、北海道へはどのようにして伝わったのでしょうか?
 「男爵いも」の生みの親が”川田男爵”であるということをご存知の方は多いでしょう。
 北海道には、宝永3年(1706年)、現在の瀬棚町で松兵衛と言う人が、大根などと一緒に
馬鈴薯を植えたと言う記録もあるようですが、やはりじゃがいもが本格的に栽培され始めたのは
明治以降です。北海道開拓使によってアメリカ、イギリスなどから優良品種が導入され、
冷涼な気候を好むじゃがいもが北海道の気候風土にマッチしてその後も大々的に栽培され
定着していきました。
 その中でも本格的な普及を支えた品種として「男爵いも」があげられます。
 「男爵いも」は明治40年に川田龍吉男爵がアメリカから導入したじゃがいもで、渡島当別の
川田農場で他の各種野菜とともに栽培されていました。そのうち、函館に住む外人や彼を訪ねる
客などから、「男爵の作っているイモ=男爵イモ」として名前が付けられ広まっていきました。
 川田男爵のもう1つ有名な話としては、当時農場でドイツ製の化学肥料やアメリカ製の農機具を
使っていましたが、同時に日本で最初に自動車を輸入し函館の町を乗り回していました。今でも
この自動車は川田農場跡地の「男爵記念館」に展示されています。

 こうして、北海道に広まったじゃがいもは、今では日本全国の収穫量の約60%を占めます。
 7月になると白い花を咲かせたジャガイモ畑が延々と広がる風景は、まさに北海道をイメ−ジさせる
景色の1つとなっています。旭川からほど近い美瑛では、じゃがいもの「緑の葉」と「真っ白な花」、
そして「耕された土」が幾重にも重なる丘の風景が多くの観光客を魅了しています。

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